こんにちは、デザイナーの山中です。

前回の記事ではPhotoshopによる画像編集や、ChatGPTを使ったキャッチコピーの考案など、時短ワークの中での私なりのAI活用をご紹介しました。

前回の記事から約1年。人とAIの「ちょうどいい共創」を探り続ける中で、AIの活用方法も少しずつ変わってきました。今回は、現在の取り組みを3つご紹介したいと思います。

① AIによるデザインレビュー

参考サイトや参考デザインを自分で探し、頭の中や紙の上などでデザインの方向性を整理していることはこれまでと変わりません。

現在は情報の取り扱いに注意しながら、制作したデザインをAIに見せて改善点を相談するようになりました。

例えば、広告バナーではABテストのために2案を制作し、AIにレビューをしてもらい、見せ方や情報の優先順位を検討しました。

下記のような複数の視点から意見をもらうことができます。

  • 文字は読みやすいか
  • 伝えたいことが一目でわかるか
  • クリックしたくなるような見せ方になっているか
  • ターゲットに合っているか ・誤字、脱字はないか

時には、ピクセル単位での修正提案も。

ただし、AIのレビューが必ず正解というわけではありません。

実際の依頼内容や、世の中の動き、クライアントの意図を踏まえ、最終的に判断をするのは私自身です。

AIを『もう一人のデザイナー』として使うというより『自分にはない視点を補ってくれる壁打ち相手』として活用しています。

②画像生成・編集の挑戦と失敗

画像生成AIを使い、社内確認のための広告のイメージに合う写真のたたき台制作を試しました。

依頼書のイメージに合うように人物の人数、並び順、年齢、ポーズ、小物などを細かく指定しましたが……これが大失敗!(笑)

今回は社外向けの記事ということもあり、実際の案件画像は使用せず記事用に新たなサンプル画像を生成しました。

さて、下図のどこがおかしいか、分かりますか?

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答えはこの下に!(3つあります。)

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なんと、腕が3本に!

パッと見た限りはShutterstockにもありそうな雰囲気の良い写真なのですが……。 よく見ると、他にも人物の手元や小物の細部など、ほかにも気になる部分が見つかります。

生成画像特有の同じような顔、同じようなウェーブの髪など、違和感満載です。

このあと、一部分だけ変更を指示したのに他の部分まで変わってしまったり、指示の仕方を工夫しても思いどおりにならなかったりと、なかなか苦戦しました……。

一見すると自然に見える画像でも、細部まで確認すると不自然な部分が残っていることがあります。

改めて、AIが生成した画像には人の目による丁寧な確認が欠かせないと実感しました。

今回のような人物を含む画像では不自然な箇所も多く、そのままお客様に納品できる品質には至りませんでしたが、こうした生成画像はこれまで通り主に社内でのイメージ共有や検討用として活用していきたいと考えています。

③ 制作管理や新人育成の応用

私が苦手なもの……それは、数字の管理!!(きっと私だけではないはず……!)

デザインそのものだけでなく、新人育成や制作管理にもAIを活用しました。

例えば、新人育成用のチェックシートや、一週間ごとの制作量がわかるシートなどをAIでExcelに出力しました。

新人育成は、デザインの制作時間以上にコミュニケーションが求められます。

そのため、AIに「新人の評価を任せた」のではなく、自分の指導方法を客観的に振り返るために活用しました。

活用例↓

  • 実際の修正指示をAIに共有
  • 修正内容から得意なこと・苦手なことを整理
  • 自分の指示が適切だったか振り返る
  • 整理した内容を元に、ラフ提出前に確認できるチェックシートを作成
  • 制作量や成長状況を上司へ報告する方法を検討

修正内容や制作実績を整理することで、新人の成長や今後の課題を以前より具体的な言葉で共有できるようになりました。

それから、AIから別の視点をもらうことで自分自身の指導方法を見直すきっかけにもなり、限られた勤務時間の中で育成を進めるうえでも役立っています。

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介した活用方法は、大幅な時短につながるものばかりではありませんでしたが、自分では気づかなかった視点を得られたり、日々の業務の進め方を見直したりと新たな発見がありました。

約1年前は「いかに作業を効率化するか」を意識していたAI活用も、今では「より良いものを作るために、どう活用するか」へと少しずつ変化しています。

繰り返しになりますが、AIの提案がすべて正しいわけではありません。

最後に判断するのは私たち自身です。

AIに頼りすぎず、でも使えるところは積極的に頼ってみる。

これからも、人とAIの「ちょうどいい共創」を探りながら、より良いデザインをお届けしていきたいと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!