こんにちは、Bカート担当の西田です。
つい先日ですが、会社でAI研修を受けました。これから業務で利用するにあたっての基本的な使い方から、昨今のAI情勢なども知ることが出来て、非常に学ぶところが多かったです。ところがテクノロジーの進歩は早く、研修を受けた2026年3月から同年8月現在、AIの世界ではさらにその先の変化が起こり始めました。
キーワードは、「AIエージェント」です。これまでのAIが「質問すると答えてくれる人」だったとすれば、AIエージェントは「仕事を頼むと、目的に向かって考えながら動いてくれる人」に近い存在です。今回は、そんなAIエージェントによって私たちの仕事やDXがどう変わっていくのか、できるだけ分かりやすく考えてみたいと思います。
■「生成AIを使う」から「AIに仕事を頼む」へ
例えば、ある会社へ営業提案をする場面を考えてみます。
従来の生成AIなら、「この会社について調べて」「この会社に合いそうな提案を考えて」など、人が一つずつ指示を出します。これだけでも十分便利ですが、基本的には「人が指示する→AIが答える」という関係です。
一方、AIエージェントでは、
「この会社への提案準備をして」
という目的を与えることで、企業情報を調べる、過去の商談情報を確認する、提案ポイントを整理する、資料やメールの下書きを作る、といった複数の作業をAI自身が考えながら進めていくことが期待されています。
つまり、AIに「作業」を頼む時代から、AIに「仕事」を頼む時代へ。AIの使い方そのものが変わり始めています。
■AI同士が協力して仕事をする?
さらに面白いのが、複数のAIが連携するという考え方で、例えば会社の中に、
「営業AI」「在庫管理AI」「経理AI」「マーケティングAI」がいたとすると、営業AIが「新しい案件が決まりました」と情報を共有すると、在庫管理AIが商品の在庫を確認し、経理AIが請求処理を準備します。さらにマーケティングAIが「似た顧客にも需要があるかもしれない」と分析を始める。人間の会社で各部署が連携するように、役割の異なるAI同士が協力して仕事を進めるようなイメージです。
そのための仕組みとして注目されているのが、AIと外部のデータやツールをつなぐMCP(Model Context Protocol)や、AIエージェント同士が連携するためのA2A(Agent2Agent Protocol)です。
簡単に言えば、AIがさまざまなシステムや他のAIとやり取りするための「共通ルール」のようなものです。こうした技術の標準化も進んでおり、「AIが自分で仕事を進める」という世界が少しずつ現実に近づいています。
■AIが登場したらRPAはもう古い?
AIエージェントの話を聞くと、RPAはもう必要ないのでは?と思われるかもしれません。しかし、AIエージェントとRPAでは得意なことが違います。RPAが得意なのは、決められた作業を決められた手順で正確に繰り返すことです。
一方、AIエージェントは、状況を見ながら次に何をするか考えることを得意とします。
例えば売上データを確認し、売上が落ちている商品を見つけ、原因を調べ、担当者向けにレポートを作る、といった仕事です。
分かりやすく言えば、
・AIエージェント=考える
・RPAやシステム=実行する
という役割分担です。
今後は「AIが判断し、RPAやシステムが実行する」という組み合わせも増えていくでしょう。
■AIが便利になるほど「任せ方」が重要になる
もちろん、何でもAIに任せればよいわけではありません。
AIエージェントがメールやファイル、顧客情報、社内システムなどとつながるようになれば、これまで以上に権限管理が重要になります。
例えば、
「メールの文章はAIが作るが、送信は人が確認する」
「顧客情報は確認できるが、削除はできない」
「一定金額以上の処理には人の承認が必要」
といったルールです。
AIに「何をさせるか」だけでなく、「どこまで任せるか」を考えることも、これからのDXには必要になってくるでしょう。
■DXで一番大切なのは、最新のAIではない
AIエージェントが進化すると、これまで人が行っていた仕事の多くをAIが支援できるようになるかもしれません。しかし、最新のAIを導入すること自体がDXなのではありません。
大切なのは、
「なぜこの作業をしているのか?」
「もっと簡単な方法はないのか?」
「そもそも、この作業は必要なのか?」
と考えることです。
単に置き換えるだけではなく、仕事のやり方そのものを見直すことがDXにつながります。
AI、RPA、システム、そして人。
それぞれの得意なことを組み合わせることで、今まで当たり前だと思っていた仕事のやり方を変えられるかもしれません。
皆さんの身近にも、
「これ、毎回人がやらなくてもいいのでは?」
と思う仕事はありませんか?
そこが、次のDXのスタート地点かもしれませんよ。
参考記事:プレス発表 国内企業のDX動向・AI活用動向のポイントを公表
https://www.ipa.go.jp/pressrelease/2026/press20260716.html?utm_source=chatgpt.com